ポリアセタール樹脂(POM)が割れる原因とは?

公開日:2026/02/15
ポリアセタール樹脂 割れる

ポリアセタール樹脂(POM樹脂)は、歯車やベアリングなどの機械部品に使われる丈夫なプラスチックです。しかし使う環境や扱い方によっては、ひび割れや破損が起きることがあります。この記事では、ポリアセタール樹脂が割れる主な原因と、割れを防ぐための具体的な対策方法をわかりやすく解説します。

ポリアセタール樹脂が割れる主な原因

ポリアセタール樹脂は優れた性質をもつエンジニアリングプラスチックですが、特定の環境や使い方で割れる可能性があります。まずは割れが起きる主な原因を知っておきましょう。

酸による化学的な劣化

ポリアセタール樹脂は、アルカリ性の環境には強い一方で、酸には弱い性質があります。塩酸や硫酸などの強い酸と触れると、加水分解という化学反応が起きて樹脂の分子構造が壊れます。加水分解が進むと材料がもろくなり、最終的にひび割れや破損につながります。

工場で薬品を扱う場所や酸性の液体がかかる可能性がある環境ではとくに注意が必要です。また屋外で使う場合、酸性雨が多い地域では樹脂の劣化が早く進む可能性があります。

紫外線による表面の劣化

太陽の光に含まれる紫外線は、ポリアセタール樹脂を傷める大きな原因となります。屋外で長期間使うと、紫外線のエネルギーが樹脂の分子同士の結合を切断します。その結果、樹脂の表面が固くなって色が黄色く変わり、脆くなってしまいます。

強度も低下するため、わずかな衝撃でもひび割れが発生しやすくなります。ポリアセタール樹脂は耐候性が低いため、直射日光に長時間さらされる場所での使用には向いていません。

加工時の内部応力

樹脂を切削加工する際、材料の内部に応力(力)が残ってしまう場合があります。とくに角が尖った形状や急に厚さが変わる部分では応力が集中しやすくなります。

この応力が残ったまま製品を使うと、集中した部分から徐々に割れが広がります。また加工時に切削速度が速すぎたり、工具の刃が摩耗していたりすると、切削熱で材料が変形して内部に亀裂が入ることもあります。冷却が不十分な場合も、熱による応力が原因で割れやすくなります。

割れを防ぐための使い方

ポリアセタール樹脂を長持ちさせるには、正しい使い方と環境管理が欠かせません。割れを防ぐ具体的な方法を見ていきましょう。

酸性環境を避ける工夫

強い酸が触れる可能性がある場所では、ポリアセタール樹脂の使用を避けるか、ほかの材料への変更を検討しましょう。どうしてもポリアセタール樹脂を使う必要がある場合は、耐酸性グレードという特別な種類を選びます。ただし現在、耐酸性グレードはまだ実用化の段階にあるため、入手できるかメーカーに確認が必要です。

また、酸性雨が多い屋外で使う際には、屋根をつけたり保護カバーをかけたりして、直接雨がかからないようにする対策が効果的です。

紫外線から守る対策

屋外で使う場合は、紫外線吸収剤や光安定剤が配合されたグレードを選びましょう。既に設置してある製品には、紫外線カット機能のある塗料を塗ったり、遮光性のあるカバーをかけたりする方法があります。

直射日光が当たらない日陰に設置することも大切です。カーボンブラックなどの顔料を含むグレードは、紫外線からの保護効果が高いため、屋外用途に適しています。定期的にメンテナンスをして、変色や表面の劣化がないか確認することも重要です。

適切な温度範囲で使う

ポリアセタール樹脂には、安全に使える温度範囲があります。ホモポリマータイプは約85℃、コポリマータイプは約105℃が連続使用できる上限温度です。短時間であれば150℃程度まで耐えられますが、それ以上の高温では変形したり割れやすくなったりします。

反対に低温環境では材料が硬く脆くなり、衝撃に弱くなります。使用する場所の温度を把握して、適切な温度範囲内で使うことが長持ちさせる秘訣です。

加工と設計での注意点

製品を作る段階で気をつけることで、使用中の割れを大幅に減らせます。加工や設計のポイントを押さえましょう。

応力集中を避ける設計

製品の角は応力が集中しやすい場所です。設計する際は角に丸み(R)をつけて、力が一箇所に集中しないように分散させます。急に厚さが変わる部分も、なだらかに変化させることで応力集中を防げます。

穴を開ける場合も、穴の周囲に十分な肉厚を確保することが大切です。これらの設計上の工夫により、製品の耐久性が大きく向上します。

適切な切削条件を守る

樹脂を削る際は、切削速度と温度管理に注意します。速く削りすぎると摩擦熱が発生して、材料が変形したり内部に応力が残ったりします。とくに深い穴を開けるときは、何度かに分けて削り、切りくずをこまめに取り除くことが重要です。工具の刃は定期的に交換して、切れ味を保ちましょう。

摩耗した刃を使い続けると切削力が大きくなり、材料に亀裂が入る原因となります。冷却液を使いながら加工すると、熱による影響を抑えられます。

乾燥と保管方法の管理

ポリアセタール樹脂は吸水率が低い材料ですが、加工前には乾燥させておくと品質が安定します。湿気を含んだ状態で加工すると、内部に小さな気泡や欠陥ができて、それが割れの起点になります。

保管する際は、風通しのよい場所を選び、直射日光や高温多湿を避けましょう。適切な保管環境を維持することで、材料の劣化を最小限に抑えられます。

まとめ

ポリアセタール樹脂が割れる主な原因は、酸による加水分解、紫外線による劣化、そして加工時の応力集中です。酸性環境や直射日光を避け、適切な温度範囲で使用することが重要です。また製品を作る段階では、角に丸みをつけた設計や適切な切削条件の管理が欠かせません。これらの対策を実践することで、ポリアセタール樹脂の優れた性質を活かしながら、長く安全に使えます。材料の特性を正しく理解して、用途に合った使い方を心がけましょう。

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